授業への熱中も受ける側次第:フロー理論の応用編

冬休みもついに終わり、いよいよ本日より新学期スタート。早速午前中は統計学(回帰分析)の授業に、午後も統計学(因子分析)の授業に参加。どちらもデール・バーガー教授というおいしそうな名前の先生が教えている。その授業も名前に劣らずなかなかおいしい(ただ綴りはハンバーガーのバーガーではないので注意)。ミネソタで修士号に取り組んでいる間にも一通り学んだ教科ではあったが、バーガー先生はなかなか細かいところまで踏み込んでくれるので非常に勉強になる。先学期も彼の授業を取っていたが、昔習ったことがあるから、との理由で軽んじた態度をとっている学生がいたことを残念に思った。私は、そのような態度を取ってはいなかったものの、その当時は、「あぁ、また繰り返すのか」と少々の落胆を覚えていたのは確かだ。

そんな時、ポジティブ心理学授業でフロー体験に関する課題が出た。フローとは、自身のスキルレベルと、活動のチャレンジレベル(難易度)がマッチしたときに起こる、時間や自分自身を忘れてしまうような没頭状態のことである。授業で出された課題内容は「自分があまり好きでない活動や単なる日々の繰り返しだけのような活動を、どう工夫すれば没頭できる(エンゲージングな・フロー体験をしやすい)活動に変えられるか」というものであった。ふと浮かんだのが、その時受講していた統計学の授業。将来自分が大学で教えたい、という大目標から、何のための今なのかを逆算して、どうしたらその経験を密度の高いものにできるかを考えた。その結果、バーガー先生の一つ一つのコンセプトの説明の仕方、時には意味不明な学生の質問への対応の仕方などなど、学ぶべき点が山ほど出てきた。さらに、自分ならどう説明するか、どう質問に答えるか・・・と考え出すとそのチャレンジレベルの変化からか、その授業に熱中している自分がいた。受身のまま過ぎてしまっていれば「ただの繰り返しだったな」で終わった授業だっただろうが、おかげで多くを収穫できる授業となった。この課題は今後様々な生活面でのエクササイズとしても役に立ちそうだ。

今学期は、統計学の他には、リーダーシップ、そして先述にあるフローの授業を取ることになる。それぞれについては、利用している教科書なども合わせて、追ってレポートしていきたいと思う。

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  1. たしかに授業を受ける側が能動的に学んでいこうとすればするほど、学習体験は充実したものになりますね!俺もそれ見習わないといけない。

    • 当たり前のことなんだけど改めて実践してみると違いがはっきりしてくるよね。自分はこんな風に説明できる人になりたいな、ってイメージしながら授業を受けるのもひそかな楽しみでした。

    • Pita
    • 2011年 1月 19日

    フロー体験は、学校だけじゃなくても、どこでもいけることよね。仕事でも、言われたことだけをしてたらつまらないし、しかも仕事の全体像を把握できず、同じ仕事なのに、少し角度の違う要求をされたら、対応できないっていう・・・

    • その通りだね。仕事への応用面は、今取り組んでる研究課題なので、また詳しく書かせてもらうよ。

    • epponpon
    • 2011年 1月 19日

    すごく勉強になるねぇ。かなりカウンセリングでも応用できるなーって思いました。フロー体験をしやすくするには、長期的な展望が自分の中ではっきりしてないとあかんのん?

    • そういってもらえてうれしいです。この理論をうまく応用すれば、個人の経験の質の向上につながるから、カウンセリングの現場でも役立つだろうね!何かアイディアまとまったら教えてくださいな。あと、フロー体験を促進するには、長期的な展望よりも、目の前の活動に対する明確な目標が必要な要素の1つにあげられてるよ。またフローについては細かく書くね。今回のもともとのタイトルは「新学期スタート」だったんだけど、なぜか変に発展してしまったw。

    • ごとうp
    • 2011年 1月 20日

    なるほど、同じクラスでも目的の再設定と自発的な問いがチャレンジレベルを上げるというのはかなり深い洞察ですね。
    その「目的の再設定と自発的な問い」を教員とかリーダーからいかに促すかが、一見矛盾している課題のように見えてかなり大事なポイントだと思いますね。

    • コメントありがとう。うまくまとめて表現してもらえて助かります。教員やリーダーからの視点、確かに大事なポイントだと思うね。難しいので、今後じっくり考えていこうと思います。

    • Pita
    • 2011年 1月 20日

    ごっとーの意見に賛成。職場で、毎日毎日のことに追われたり、言われたことだけしかできない・できにくいような環境だったら、何のために仕事してるんやろーっていう疑問が募り、充実感が得られなくなって、仕事に対するモチベーションが下がり、目標の再設定なんて到底できなくなると思う。今これをこなしていけば、何年後こういう風に仕事ができるよって一言だけでも言ってくれるだけで、1つの目標が明確になり、やる気ぐーんとあがるよね。(←誰のことやろ!?笑)

    • 具体的な励ましを与えてくえるリーダーの大切さってことかな?
      最近気になっているコンセプトの中に、ジョブクラフティングっていうのがあるんだけど(「あなたにとっての仕事とは?」で出てきたWrzesniewski教授の別の論文)、その仕事面においては、主体的に仕事のやり方を変えたり作業を加えたりする行動として捉えられてるのね。いろいろと応用が利きそうな反面、コメントにあるように、それができない、できにくいような環境もあるから難しいところだなと・・・。前回のコメントにも書いたけど、この辺りのトピックに関して現在いろいろ調べ中なのでまた追ってアップデートするね。

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