笑顔に秘められた10のメリット(後編)

今回は「笑顔に秘められた10のメリット(10 Hidden Benefits of Smiling)」の残りの5つを紹介したい。前編はこちら

6. 洞察力のための笑顔

緊張している時は、私たちの注意は狭くなる傾向性があります。周囲で起きていることに気づくことができなくなり、自分たちの目の前にあることしか見えなくなります。これは、文字通りの意味においても、比喩的な意味においても正しい: 緊張感を覚えたり、ストレスを感じたりしていると、私たちの意識の片隅にあるアイディアに気づくにくくなるのだ。しかし、とある問題に対して洞察を得られるのは、それら周辺にあるアイディアからであることが多い。

そして、そこで笑顔を出すのだ。

笑顔によって、気分も良くなり、注意の柔軟性、包括的に考える能力が高まるのだ。このアイディアは Johnson et al. (2010) によって検証され、その結果によると笑顔を見せた被験者は、木ではなく森全体見る必要のある注意力タスクにおいて良いパフォーマンスを示した。

したがって、笑顔は本当に洞察力をぐんと高めるのだ。

7. 異性に見せる笑顔

女性の笑顔は、アイコンタクトに加え、男にとって魔法のような効果を持つ。ある研究では、バーの中で男性がどう女性にアプローチするかを調べた(Walsh & Hewitt, 1985)。女性が男性にアイコンタクトをしたとき、その女性が実際にアプローチされたのは20%であった。そして、同じ女性に笑顔を加えると、実際にアプローチされたのが60%にまで上がったのだ。

反対に、男性が女性に笑顔を見せると、その効果はあまり魔法的ではない。女性の笑顔が男性にとっての魅力を増やす一方、その反対はうまくいかないようだ。実は、男性が女性にとって魅力的に見えるためには、幸せに見えることよりも、プライドや恥を示すほうが効果があるという検証もなされている(Tracy & Beall, 2011)。笑顔を少なくすることで、男っぽく見えるのだろう。

8. 本当に考えていることを隠す

心理学者はかつて、本当の笑顔は絶対に嘘をつかないと考えてきた。嘘の笑顔は口元だけにしか変化がないが、本当の笑顔―心理学者はこれをデュシェンユ・スマイルと呼んだ―は目元にも及ぶ。しかし、最近の研究においては80%にも上る人がこのデュシェンヌ・スマイルの特徴とされる目元の笑顔を偽ることができることがわかっている(参照記事「Duchenne: Key to a Genuine Smile?」)。

笑顔は私たちが本当に考えていることを隠すことができるが、本当の笑顔を偽るのは、正しくタイミングを選ばなければならないので簡単なことではない。信頼に値する笑顔の鍵となるのがその遅発的な一面、つまり笑顔が顔面に広がるには半秒ほど時間がかかるという点だ。ある研究によると、早発的な(10分の1秒で表情に現れる)笑顔に比べ、遅発的な笑顔はより信頼に値しやすく、本物だと受け止められ、さらには、異性の気を引く上においてまで違いがあった(参照記事「A Slow Smile Attracts」)。

9. お金儲けのための笑顔

経済学者が笑顔の価値を計算したことはすでに明らかになっているが、笑顔は本当のお金をもたらすことができるだろうか?ウェイトレスの満面の笑顔にはその力があるようだ:Tidd と Lockard (1978) は笑顔を振りまくウェイトレスがよりチップをもらえたことが分かっている(ウェイターに関する研究はなし)。一般的に、フライトアテンダントやエンターテイメントなどのサービス業界においては、お客さんに笑顔を見せることが効果的にお金につながるのだ。しかし、気をつけなければならないのが、本当の感情と、表に出ている感情とのミスマッチが長い間続く(心理学者はこれを感情労働と呼ぶ)と、精神的に疲れて、燃え尽きにつながりかねない点である。

笑顔はお金になるが、疲れ果ててしまうことにもなりかねないのだ。

10. 笑顔になれば、周りも(半分程は)共に笑顔に

生活の中の社交的な楽しみの1つは、(自然すぎてほとんど気づかないが)あなたが誰かに笑顔を向けた際に、相手から笑顔が帰ってくることであろう。

そして気づいていると思われるが、誰もが笑顔を返してくれるわけではない。Hinsz と Tomhave (1991) は、どれぐらいの割合の人々が自分たちに向けられた笑顔に対して笑顔で反応するかを調べた。結果、ほぼ50%の人が笑顔を返した。対照的に、しかめっ面を向けられた人は誰も同じ表情を返さなかった。

長寿のための笑顔

さて、もし今まで紹介してきた研究が、あなたの笑顔をもっと見せるよう説得できなかったとしたら、次の点について考えて欲しい: 笑顔をより見せる人は長く生きることができる。1952年に撮られた野球選手の写真を研究した結果、笑顔だった選手は、笑顔でなかった選手に比べ、約7年長く生きていたというのだ(Abel & Kruger, 2010)。

これで笑顔になっていただけるだろうか?

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