博士号取得とアカデミアでの就職活動

まもなく師走に突入しようとしているが、ロサンゼルスのあちらこちらでクリスマスソングが流れる季節になった。2016年は様々大きな変化のある一年であったが、その中でも一番の出来事は博士号取得であった。最終段階に到達するまでの困難は計り知れないものがあったが、本年5月末に無事に博士論文のディフェンスを終えることができた。チェアの一人であったチクセントミハイ教授からも、「フロー理論の拡張に繋がりうる重要な研究結果だ」とのコメントをいただくことができたのもこの上ない喜びであった。

博士論文を必死で進める傍、テニュアトラック付きの助教授(Assistant Professor)のポジション獲得に向けて就職活動を進めていた。分野の性質上、心理学部のみならず、経営学部のポジションも視野に入れながら公募情報を集めていった。産業・組織心理学関連のポジション探しにはSIOPのJob Netを使い、類似分野である組織行動学(Organizational Behavior)のポジション探しにはAoMのPlacement Serviceを主に利用。少々出遅れてしまったこともあり、最終的には30のポジションへの応募となった。大学の種類もその場所も、研究大学と呼ばれる機関から、修士プログラムまでの大学、さらには教育と研究の両方に重点を置いているリベラルアーツ大学など、アメリカのみならずヨーロッパやオセアニアなど幅広く視野に入れていった。応募を始めた2015年の秋はなんの返事も来ない日々が続いた。ところがその年の末に、R&Rとなっていた論文が2本受理され、それを受けてCVもアップデート。修士取得後に出していた論文も含めて計3本の査読付き実証論文がある状況となって以降、応募したポジションから徐々に返事が来るようになった。多少のばらつきはあるだろうが、心理学においては、博士号に取り組んでいる最中に論文を出せているかどうかが就職の鍵になることを身をもって実感した。

最終的に4つのポジションからの電話インタビュー・キャンパスインタビューを経て、その内3校からジョブオファーをいただくことができた。様々悩み、相談をした結果、現在は南カリフォルニアに残ってポスドク研究員として働いている。幸いテニュアトラックのポジションにも恵まれたが、実際に行って見た際の実感と勤務条件などを踏まえてお断りすることに決めた。現ポジションでは、私の専門の一つとしている経験サンプリング法(Experience Sampling Method)にどっぷりと浸かりながら、その研究デザインに潜む課題や新しい分析方法の模索に取り組んでいる。大学のオフィスには、基本的にはいつ現れて、いつ去ろうとも文句は言われないのもありがたい。とは言っても、月曜日から木曜日はだいたいオフィスで作業をしている。また、嬉しいことに、金曜日は自分が抱えている論文などに自宅などで取り組ませていただいている。契約は1年間とのことであったが、交渉の際に2年目の更新の可能性が高いことを約束していただき、次の就活までの準備期間としても十分となると考えた。今後どんなキャリアパスが開かれるのかは分からないが、自分の力の試すべくとことん挑戦を重ねていきたいと思っている。

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